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2008.6.1

Lloret de Mar (SPAIN)

5月の半ばは、南欧を訪れるには最適の時期である。
スペイン北東部、バルセロナ近郊のコスタブラバ (Costa Brava) と呼ばれる海岸には、小さな街が連なっている。フランス国境から近いため、より物価の安いスペインでバカンスを過ごすため、フランス人やドイツ人たちがやってくるのだ。

実は僕もそうした人間の中に混じっている。
ちょっとしたきっかけから、僕はフランス南部モンペリエという街のサッカークラブに入っている。フランス各地のチームを集めた大会が毎年この時期にリョレト・デ・マル (Lloret de Mar) で行われている。僕もそこに参加しているのだ。

Lloret de Mar

リョレト・デ・マル (Lloret de Mar) は、バルセロナから75キロ、フランス国境から100キロのところに位置している。
細い通りが複雑に入り組み、道が平行に走っていないので、歩いていると自分の位置を見失うこともある。ただ、小さな街なので、海岸に出れば迷うことはない。
昼間の太陽は強く、海に入ることもできる。ただ、湿気は少なく、日陰に入ると石畳はひんやりとしている。朝晩は気温が下がり、ほてった肌に心地良い。

Lloret de Mar

この街でお勧めの過ごし方は、気に入りの文庫本を持って、街のバルに入ることだ。
海岸から少し離れた方が静かでいい。
赤ワインを頼み、タコなどの海の幸のタパスをつまむ。ワインは、その店のハウスワインで十分である。ワインの旨さは、空気の湿度と気温で決まるのではないかと思うぐらい、ここでは安いワインでも十分にいい味がする。

Lloret de Mar

本を読むのに飽きれば、海岸を散歩。
ビキニの上を外して、海岸に横たわる白人女性の姿をぼんやりと眺めていると、生活の豊かさという言葉が頭に浮かんでくる。
美しい海と太陽、そしてワイン−−この辺りに住む人たちが少々羨ましくなる。

文・写真 文・写真: 田崎健太

世界を飛び回る気鋭のジャーナリスト 田崎健太氏のサイト
go www.liberdade.com 「リベルダージ」
写真と文章で世界を描く 「週刊田崎」 随時更新中。

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↓前回キューバのレストランを紹介してくれたコラムです。

『La Guarida』 (CUBA)

La Guarida

ハバナの旧市街、民家が入っている建物の三階が店。
建物を入ると、革命の英雄 カミーロ・シェンフエゴスの肖像が描かれている。

キューバのレストランは、ここ数年で改善したものの、まだ社会主義の悪癖が残っている。料理が出てくるのがとにかく遅く、一部を除くと質は高くない(ハバナの中華街の中華料理のまずさは特筆すべきほど)。一方、皿を下げる速さは恐らく世界一(この国の店員はみんな国家公務員、早く仕事を終わらせて帰りたいと思っているのか…)。

そんなハバナで自信を持っておすすめできるのが 『La Guarida』
映画 『苺とチョコレート』 を撮影した場所としても有名。
壁には映画のスチール写真や、スペイン国王一行が店を訪れた時の写真が飾られている。資本主義並のサービスと味、そして社会主義の良き雰囲気が感じられる、ハバナで数少ない良質なレストラン。
人気店のため、要予約。 昼間も営業あり。

La Guarida

『La Guarida』
住所: Concordia No.418 e/ Gervasio y Escobar,Centro Habana, Cuba
tel: 866-9047
reservas@laguarida.com
http://www.laguarida.com

文・写真 文・写真: 田崎健太

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2008.3.6

スペイン総選挙

スペインでは、来る3月9日に4年ぶりの総選挙が行われます。
現首相サパテロ氏率いる与党「スペイン社会労働党」(PSOE)と、前回政権を失い雪辱を果たしたい最大野党「国民党」(PP)の実質二大政党の争いとなり接戦を繰り広げている模様です。
政党やその支援組織は、選挙キャンペーンのスポットCMを流したり、PRビデオを制作したり各々趣向を凝らしたメディア戦略を展開していますが、イデオロギーではなく映像作品という視点で、印象に残ったものをいくつか紹介します。

"ESTAMOS CON ZAPATERO"

サパテロ首相の“への字”眉毛^^を人差し指で作り
自分たちの眉に重ね合わせながら
「ESTOY CON ZAPATERO」 (サパテロ政権を支持します)

ペドロ・アルモドバルをはじめ有名な映画監督や作家、ミュージシャン、
画家などが中心となって結成された、いわゆる業界の“サパテロ応援団”こと
PLATAFORMA DE APOYO A ZAPATERO (PAZ) が制作。
^^はPAZのロゴマークでもあります。

ビデオに登場しているミュージシャンは、
しゃがれ声が素敵なホアキン・サビーナをはじめ、ミゲル・ボセ、
ジョアン・マヌエル・セラッ、ビクトル・マヌエル&アナ・ベレン夫妻
など大御所揃いです。
ちなみに彼らが歌う、PAZのキャンペーンソング
『Defender la Alegría』のビデオクリップはこちらgo
なかなかPOPでいい曲ですよ。

日本の小泉さんのように、元々個人のキャラで人気も高いサパテロさんですが、
著作権者たりうるアーティストたちが主体となったPAZの結成背景には、
横行する違法コピーによる著作権侵害に対する
サパテロ政権の税収政策(デジタル税)に賛同し、
この税収の還元によって恩恵を受けるアーティストたちの
「サパテロさん、よろしく頼むよ!」
といった思惑が多分にあるとも言われています。

また一方で、違法コピーするつもりがない人も
一律徴収されてしまうこのデジタル税には、一般市民の不満の声も多く、
ある団体が、こんなビデオを制作しました。
上のPAZ作品に対する、まさに “アンサー・ムービー” です。

人差し指と中指のハサミで
眉毛を切るジェスチャーをしながら
「YO ROMPO CON ZAPATERO」 (サパテロ政権とおサラバします)
最後のメッセージは
「誰も有名人はいません。彼らもあなたも、不当にデジタル使用料を払い、
その資金で、PSOEはサパテロを支持するアーティストに恩恵を与えています 」

・・・・・・

次に紹介するのは、
映画監督イサベル・コイシェによって制作された PSOE のスポットCMです。
こちらは、とても叙情的でやさしい映像作品に仕上がっています。

投票率が低いと、ライバルのPPに有利な結果をもたらすと言われているため、
PSOEとしては、ひとりでも多くの国民、特に若者とお年寄りに
ちゃんと投票に行ってもらいたい、という思いがテーマになっています。

イサベル・コイシェ監督による3部作

都会暮らしの孝行息子、田舎に住む母親のもとに車を走らせる。
足の不自由な母親を気遣いながら、二人寄り添って投票に向かう。

初めての選挙にちょっと緊張しながらも、
より良い候補者をしっかりと見極めたいと考えている女の子。

94歳のおじいちゃん。すでに妻には先立たれ一人暮らしの静かな毎日。
老いてもなおこの国の将来を案ずる気持ちは衰えず、
しっかりとした足取りで投票に向かう。

イサベル・コイシェ監督の映画作品は、
『死ぬまでにしたい10のこと』、『あなたになら言える秘密のこと』が有名。
現在、東京をテーマにした映画
“Map of the Sounds of Tokyo”の 脚本を執筆中で、
撮影は東京、主演はペネロペ・クルスになる予定とか。

それにしても、さすが映画監督やミュージシャンなど
“表現のプロ” を味方につけているサパテロ with PSOE。
クリエイティヴィティが要求されるイメージ戦略においては、
人材に事欠きませんね。

サパテロさん、
よかったら、わが国の彼らにも、ちょっと貸してあげてちょうだい。

とってもシュールです...

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