Curso de Literatura
español lengua extranjera
ラテンアメリカのスペイン語
— 言語・社会・歴史 —
アメリカの言語学者ジョン・M・リプスキ氏著書『Latin American Spanish』の翻訳本です。前半はラテンアメリカのスペイン語の特徴やスペインのスペイン語との関係などについて触れ、後半は南米各国を一国ずつ取り上げ解説しています。「アルゼンチンのスペイン語」「メキシコのスペイン語」などと分かれているので、自分の興味ある国だけを選んで読むことがきます。全20ヶ国について取上げていますが、最初に国の成り立ちと言語について歴史的考察がなされ、その後、統語(文法)・音韻・語彙などについて学問的見地から解説が加えられます。文法の解説はある程度の予備知識がないとかなり難しいと思いますが、歴史の部分に関しては簡潔にまとめられているので、初心者にも分かり易くなっています。一般向けの本ではありませんが、初心者は言語の歴史本として、言語に詳しい人は方言の仕組みについて学べる1冊です。(2008.2)
おすすめ人:T大学学生さん
tiempo
Para practicar las preposiciones
前置詞のみの習得を目標とした珍しいテキストです。スペイン語を学ぶには、最終的に単語の量と前置詞が鍵となりますが、単語と違って前置詞はひとりで学ぶのが難しい分野です。日本だけでなく世界中で前置詞の用法を間違える人が多いため、DELE試験対策として、このテキストが出版されたそうです。 内容を見てみると、文法の説明は最小限で、後はひたすら練習問題を解いてゆくという形式です。しっかりと基本を押さえた上で問題を解いていけば成果も期待できるでしょう。説明は多少入り組んでいますが、例文がわかりやすく単語の運用方法が直感でわかるようになっています。前置詞「porとpara」や「desdeとde」などの区別を問う問題だけでなく、「quedarse en blanco」や「ir al grano」など、熟語の意味を答えさせる問題も多いので、試験対策本としても十分使えます。(2007.11)
おすすめ人:スペイン語学習歴5年の生徒さん
DE BUEN ROLLO
今回紹介するのは、スペインのアンダルシア、カタルニア、ガリシア、マドリッド、アラゴン、バスクと地方別に分類されたジョーク本です。 時間にルーズなアンダルシア人、ケチと言われるカタルニア人など、スペインで一般的に言われている典型的な地方人を面白おかしく風刺した小話が収められています。
内容の真偽はともかく“スペインではこんな風に言われているんだ”と 笑いながら読むことができます。各地方にありがちな名前や発音の訛りなども、文章中に再現(わざとらしすぎるくらい)してありますので、気をつけて読んでみると面白いですよ。1つ1つの話が短いので、スペイン語の勉強にもオススメです。(2007.9)
おすすめ人:スペイン語学習歴3年の生徒さん
Técnicas de correo comercial
スペイン語で書かれた商業文の練習帳です。一見して目を引く所は、まず自分の履歴書を書いて応募するところから始まっている点です。練習方法は正攻法で、例文が載っているので、文章の単語だけを変えて書き直すといった方法です。また、“同じ意味で違う表現を使う”という点にも配慮しています。スペイン語では一つの文章中で二度同じ表現を使わないという慣例があるからです。
このテキストでは「仕事の応募」、「自己PR」、「挨拶文」、「注文」、「発送」、「集金」など幅広くかつ実務的な内容を押さえることができる一方、日本語での商業文の知識がないと少々敷居が高いかもしれません。例えば、インボイスと送り状が同じものであること、それが何に使われているものであるか知っていなければなりません。こういったことから商社や貿易関係の仕事に携わり、スペイン語圏と直接取引を行っている方などは、最初の手引きとして有効に使えるのではないでしょうか。また、語学を活かしつつ、スペイン語圏と取引のある会社への就職を目指している方なら、この程度のスペイン語が理解できるようになっていた方が良いでしょう。内容は簡潔によくまとめられているので、実務への最初の登竜門としてお勧めできる一冊です。(まずこの本を手にとる前に、一応のスペイン語での手紙の正式な書き方を練習しておきましょう。和西辞典の巻末に例文が載っています。)(2007.5)
おすすめ人:商社勤務でスペイン語圏担当のO君
DICCIONARIO
DEL ESPAÑOL
COLOQUIAL
スペイン語の文法をマスターして会話に慣れてきても、どうしてもわからないのが慣用表現です。Estar a la que salta(意味は“機会を捉えようと虎視眈々と待ち構える”) と聞いただけで意味をすぐに理解し、使えるようになる人はそういないと思います。慣用だけに慣れれば分かるのかも知れませんが、日本に住んでいる限り私たちスペイン語学習者は勉強しないとなかなか覚えられないものです。そこで今回紹介するのが、口語スペイン語を分かりやすく解説したこの辞典です。アルファベット順に、よく使われる表現が並べてあるので流し読みしてみるだけで勉強になります。また、名言・格言の類も網羅してあり、目からうろこの情報ばかりです。何度でも繰り返し読むことができる他、慣用表現が出来るまでの背景も記述してあるので時には読み物としても楽しめます。ただ1つ難点を挙げるとすれば、説明が学術的なのでスペイン語中上級者でないと内容を読み解くことが出来ない事です。スペイン語の実力がついて、さらに深くスペイン語を知りたい方、もしくは文化の面まで踏み込んで行きたい方にお勧め一冊です。(2007.4)
おすすめ人:スペイン語通訳のKさん
USO
interactivo del vocabulario
このテキストは「洋服」「食料」「音楽」「住宅」「旅行」「スポーツ」「銀行」など全部で20分野の重要単語を項目別に覚えるための“単語練習問題集”です。単語の日本語訳が書き込めるので単語帳としても使える他、単語を使った応用問題もあるので問題集としても活用できます。中でも得筆すべき点はネイティブが使用している単語を抽出していることです。日本人が書いたテキストは日本人用に作られているのである意味使いやすいかも知れませんが、実際現地に行くと覚えた単語では通じなかったり、間違って理解されたりすることが起こります。このテキストはそういった誤用の危険性を限りなく低くしてくれると思います。著者がスペイン人なのでラテンアメリカの方言をどこまでカバーしているのか分かりませんが(本書には一応ラテンアメリカ方言対応と書いてあります)、スペイン語圏に留学予定の方は一度目を通してみることをオススメします。また留学はしたものの、最近単語を忘れてきたと感じている方は復習用に最適です。スペインに留学していたことのある僕にとっては、語学学校の授業を思い出させる、スペイン臭たっぷりの1冊です。(2007.1)
おすすめ人:スペイン語学習歴7年のH君
概説 アメリカ・スペイン語
南米各国のスペイン語は国・地域ごとにさまざまな方言が話されていますが、スペイン語を学んでいる人にとってこれほど厄介な事はありません。そんな学習者の悩みに答えてくれるのがこの本。ここでは、dequeismo/queismo(queを de queと言うこと)など特殊な文法構造や、どの地域でどのような発音をするのか、どんな単語がどの地域に特有なのかについて知識を増やすことができます。最後まで読みこなせば南米スペイン語の全体像が見えてくると思いますが、本書には「待遇表現」「接辞による派生」「無声閉鎖音」などの専門用語が多く使われているので、ある程度のスペイン語・言語学・音声学の知識が不可欠です。内容が少し特殊なので、スペイン語を専攻している大学生などにオススメしたい1冊です。(2006.7)
おすすめ人:S大学大学院生
USO de internet en el aula
CHARL@S
スペイン語でチャットをしたい人にお勧めの1冊です。本書は外国人がスペイン語圏の人とスペイン語でチャットをするためのテキストなので、私たち外国人が使いやすい内容となっています。チャットができるサイト(「Terra」や「Telepolis」)の操作方法や、チャットで使用するスペイン語の用語が目的別に書いてあるのでとても便利です。例えば、挨拶の時に使うスペイン語、自己紹介の時にスペイン語、相手の趣味を尋ねる時に使うスペイン語、個人的なメールアドレスを尋ねる時に使うスペイン語などかなり幅広いカテゴリーに分かれているので、自分の知りたい箇所を選んで参考にすることできます。また、このテキストで私が一番重宝しているのは、感情を表す絵文字や略語(gracias がgrax、porqueがpqなど)について説明したページがあることです。私のスペイン人の友人は携帯メールでよくスペイン語の略語を使って送ってくるので、私もこのテキストを見ながら時々真似しています。(2006.4)
おすすめ人:スペイン語学習歴5年の生徒さん
スペイン語の贈り物
本書はスペイン語を勉強していくうちに誰もが抱く疑問点をわかりやすく解説したものです。特に体の部分を使った慣用句や動物の鳴き声を表す単語など、なかなか調べるのが難しい事柄を、細かくかつ正確に説明しています。他にも、擬音に対する感覚の違いについて日本とスペイン語圏の国とを比べながら解説している点は興味深いところです。スペイン語を何年勉強していても、文化風習の違いが色濃い表現などは理解しがたいものですが、この本はそんな違いが引き起こす誤解をできるだけ減らしてくれるでしょう。実際、文化風習の類は地域ごとに大きく違うので、この一冊で完璧とは言えませんが、相互理解の一助となることは確かだと思います。また、各章ごとに全く別のテーマを扱っているので、少しずつ読み進める事もできます。お固い文法書とは異なり、初心者から上級者まで気軽に楽しく読める一冊です。(2005.12)
おすすめ人:スペイン語学習歴9年の生徒さん
詳解スペイン語
改訂・増補版
この本は、数ある日本語で書かれた教科書の中でも、特に詳しい内容を誇る一冊です。各項目につき、大別した用法を列挙し例文を多く添えている点や、各章ごとに、どのような形の違いが、どの様な意味の違いを生み出すのかについて詳しく解説されている点がとても素晴らしい。ただ、初級文法を終えた直後の方には、この本を理解し活用するのは難しいでしょう。全編にわたってかなり細かい所を指摘しているので、学習者は文法の知識が相当ないと、どのページを見ていいのか分からないように思えます。しかし、ある程度のスペイン語が理解できる方であれば、各用法を個別に詳しく学ぶことができます。その点では、復習用の教材と言えるでしょう。元々、上智大学スペイン語科のために復習用教材として作られたものなので、当然かも知れません。 各章の冒頭にはことわざが、章末にはコラムが掲載されているので、語学マニアの好奇心をくすぐります。コラムでは、スペインや南米に限らず、日本人の視点も多く取り入れています。ただ1つ残念なことは、黒1色刷りで色気のないところでしょうか。まさに“質実剛健”という言葉がふさわしい、教科書のなかの教科書です。(2005.8)
おすすめ人:T大学大学院生
外国語を身につけるための日本語レッスン
スペインの語学学校に通ったことがある方なら、会話クラスで絵を使ってストーリーを創作したり、あるテーマに対して賛成か反対の意見を論理的に答える授業を経験されたかと思います。DELE試験の会話部門にも似たような問題がありますが、私はとにかくこの手の授業が苦手でした。特に討論の時は賛成・反対までは言えるのですが、その理由を論理的に説明できませんでした。欧米諸国からの留学生が理路整然と意見しているのに対して、私と同じクラスにいたもう1人の日本人だけが始終沈黙していたのを覚えています。たぶん私達の問題は語学力ではなく、見た事や聞いた事を論理的に分析したり、自分の考えを人に的確に伝える力が欠落していたのだと思います。母国語の日本語を使ったとしても上手く表現できない事を、外国語のスペイン語で言えるはずがありませんよね。
この本は、ドイツの中学・高校で過ごした著者が欧米で行われている国語教育の内容を紹介しながら、日本の国語教育や日本人にありがちな会話の特徴を検証します。決してヨーロッパのやり方が正しいと論じている訳ではなく、教育内容の違いを知った上で我々日本人が外国語を学ぶために訓練しなくてはならない言語技術を伝授しているのです。これからスペイン語を習われる方も、既に習われている方も、まずは自分たちが話している日本語に目を向けてみると、いろんな発見ができるでしょう。特に私は長年スペイン語の勉強だけに夢中になっていましたが、これからは原点に戻って日本語で論理的に考えたり明確に表現する練習もしていこうと思います。 (2004.12)
おすすめ人:若手西語通訳のTさん
Manual de dialectología hispánica
— El Español de España
— El Español de América
スペイン語がだいぶ分かるようになると、必ず突き当たるのが方言の問題だ。スペイン北部と南部、スペインとラテンアメリカの様によく知られている違いがあるが、その知識だけでは十分ではない。普段は見逃しがちな細かな違いにも気を配って解説を試みたのがこの本である。言語の変遷の歴史から、音声・文法・語彙の違いまで網羅した、現地の国語学者による最新の研究に基づいた解説が判りやすい。とかく学者の書いた本というのは読みにくいイメージがあるが、地方ごとにちゃんと区分けして書かれた本書は、自分の興味ある地方だけ拾い読みすることも出来るので使いやすい。大仰なタイトルに負けずに読んでみる価値アリです。本書は同タイトルで、El Español de España (スペインのスペイン語編、画像はこっち)と El Español de América (ラテンアメリカのスペイン語編)の2種類あります。スペイン語中上級者向けの良書です。(2004.10)
おすすめ人:上智大学大学院生
Dual
pretextos para hablar
スペインの語学学校で「スペイン語教師養成講座」を受けたときに、担当指導官から推薦された会話用テキストです。グループクラスで会話を教えている講師の方にお薦めします。このテキストは、国の首都や通貨を答えるロールプレイや職業を当てるク イズ問題など、2人組みのアクティビティーが豊富に詰まっています。目次がとても機能的で見やすいので、生徒の好きそうなテーマやレベルに合わせて問題を選ぶことができます。テーマは「職業」「洋服を買う」「週末」「天気」「宝クジに当たったら?」「どうして欲しいの?」など全部で100個。各章に「文法」目的と「コミュニケーション」目的、どのレベルの生徒に適しているのか5段階で記してあるのも使い易さの1つです。会話のクラスは話題が続かなかったり、逆にズレることがよくあります。しかし、このテキストはイラストや地図を使って楽しく学びながらも、根底はしっかり1つの文法事項に着目しているのでとても気に入っています。(2004.8)
おすすめ人:スペイン語講師Aさん
オールカラー・6か国語 大図典
様々な“物”の名称が、精細なイラストと共に日本語・英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・イタリア語の6か国語で表記されている、その名のとおり大図典です。「天文学」「人間」「家屋」「衣服」「芸術と建築」「交通と機械」「エネルギー」「スポーツとゲーム」など17のテーマと、さらに94のサブテーマに分かれ、総数約35000項目の用語を収録。私は家電や車関係の翻訳の仕事をするとき、部位の名称や構造を確認するためにこの図典を購入しました。例えば「自動車」で調べてみると、自動車の種類、車体、部品、ドア、シート、エア・バッグ制御システム等など10ページにわたって専門用語を解説。リアルなイラストがついているので、名称だけでなく部位の形状や仕組みがすぐにイメージできるし、日本語とスペイン語を比較しながら覚えることが出来ます。また専門的な物だけでなく、国旗、衣類、食べ物など身近な用語も収められているので、スペイン語初心者からプロの方まで幅広く使える“便利で楽しい”一冊です。 (2004.7)
サッカーを愛する人のスペイン語
私は、本書のタイトルにいう“サッカーを愛する人”ではありませんが、この本を書店で見つけたとき、もっと早く出版されていれば・・・と思いました。ワールドカップやトヨタカップなどで通訳の仕事をした際、サッカーの「試合」や「ポジション」関連の用語はひと通りチェックして仕事に臨んだものの、いざ現場では、プレーで使う用語以上に、その周辺用語がバンバン飛び交い戸惑ったことがあります。この本には、サッカーの基本用語に加えて、「移籍」「トレーニング」「スタジアム」「ケガ」などのシチュエーションで登場する専門用語がピックアップされています。また、アルゼンチンとスペインとで言い方の異なる用語については2つ併記してあります。通訳辞典としては少し物足りないかも知れませんが、この一冊で基本的な用語はカバーできるし、私のように元々サッカーに詳しくない方には“サッカー入門”としても重宝するかもしれません。本書のようなサッカーがらみのスペイン語に特化した本が、これからもどんどん出版されるといいですね。(2004.7)
スペイン語技能検定
合格への手引き
4級・5級・6級対策問題集
スペイン語検定6級、5級、4級の試験対策問題集です。私はいきなり4級試験から受けたので、受験前に6級と5級の問題も確認するためにこの問題集を購入しました。テキストは級別に内容が分かれていて、例えば6級には「冠詞とアクセント」「疑問詞と感嘆詞」、5級には「未来形」「再帰動詞」、4級には「接続法」「話法」などの文法問題があります。また、どの問題も難易度別に3レベルに別れていて、問題数が多いのが特徴です。例えば6級の「冠詞とアクセント」という問題には、初級レベルに10問、中級レベルに10問、上級レベルに10問、合計30問もあります。私はあまり和訳西訳が得意ではなかったので、5級と4級レベルの「和訳西訳」問題60問を重点的に勉強しました。また、試験前の一週間は、「語彙」「同義語」「単語」問題で出てきた単語を集めて、巻末の「単語リスト」と一緒に記憶しました。テキストは書き込み式なので本番試験のつもりで問題を解くことができます。簡単な説明やアドバイスが付いている解答集も分かりやすくて役立ちました。(2004.7)
ESPAÑOL 2000
1つの課で1つの文法事項をしっかり学ぶことができるテキストです。各課につき、会話、文法、文法の練習問題という構成。他のテキストと異なるのは、練習問題に5〜7ページもさいていて、ドリル式に同じような問題を繰り返し問うことです。例えば、ser 動詞について学ぶ第1課は「私は医者です」「ペドロは建築家です」「私たちは学生です」「あなたたちはスペイン人です」というような問題が延々と続きます。時々うんざりくることもありますが、基礎の段階でこれだけ叩き込めば、後々estar 動詞を学ぶ時に混乱しないと思います。練習問題は全部書き込み式になっているので、書きながら理解できるし、気が付けばいつの間にか機械的に覚えていました。色彩豊かなイラストがたくさん使われているので、楽しく無理なく勉強できるテキストです。(2004.4)
nuevas narraciones españolas 3
昔、DELE中級試験の読解力部門で落ちてしまったので、速読の練習をするためにこのテキストを購入しました。これまで文章が長くて難しいものは長続きしなかったので、肩の凝らない読み易いものを選びました。このテキストは主人公トビージョが繰り広げる機知に富んだ内容です。例えば「町に2軒だけの理容院と2人の理容師。腕が立つのはどちらか?」という話にトビージョがなるほど!と解説してくれます。最後のオチが分かっていても結末を知りたくなるのがこのテキストのやめられないところです。全部で50章あるので、1章ずつサラッと朝の通勤電車の中で読んで、帰宅後や週末に辞書を片手に分からない単語をゆっくり調べていました。各文書の後には大切な熟語や言い回しが抽出してあり、次に内容を問う問題があります。DELE中級試験のレベルの方がもっと高いと思われますが、出題形式が似ているので試験対策にも使えそうです。(2004.4)
改訂 スペイン語の入門
文法の重要事項がわかりやすくコンパクトにまとめられているので、スペイン語の入門者にオススメの一冊です。私は、現在発売されている前の版のものを使っていますが、内容は全く同じです。変わったのはテキストにCDが付くようになったことです。私の場合はスペイン語を習い始めた3年前から使っています。当時通っていた塾の教科書が全部スペイン語で書かれていたので、文法だけは日本語で理解しようと思い購入しました。いまは一通り文法を終了しましたが、時々分からない所を見直たり、スペイン語検定試験の前に苦手な箇所を補うときに使っています。また、テキスト後半部分の「付録」は、冠詞、関係代名詞、接続法などについてさらに詳しい説明が付けられているので、掘下げて勉強するときに役立ちます。(2004.2)
スペイン語
表現ハンドブック
こんな表現がしたいけど、どう言えばいいんだろう。そう困った時は、すかさずこのテキストを本棚から引っ張り出します。「あいさつ」「色」「五感」「お悔やみ」「祝い」「感謝」「勧誘」「困惑」「言いよどみ」「呼びかけ」など約200項目のカテゴリーに分かれていて、それぞれの言い方と意味を教えてくれます。例えば「明日いっしょにお茶しない?」と誘いたいけど、あまり押し付けがましくない表現を選びたい。そんな場合は「提案」のページを開くと、¿apetecer a +人? 、Parecer、¿por qué no+動詞?、?querer?、?Qué tal si...? の5通りを紹介。それぞれの微妙な意味の違いが説明してあるので、その中から自分が言いたい表現を選んで使います。ネイティブの先生と話を終えた後にこのテキスト開いて、こう言えば良かったとか、今度はこう言おうとか、スペイン語でメールを書く前にも参考にしています。(2004.2)
USO
de la gramática española
文法だけを集めた練習問題集。各章につき「不規則動詞」「命令形」「冠詞」「接続法」などとテーマが決まっているので、ページが進むにつれて一歩一歩克服できたような気分で勉強できる。点過去と線過去、saber とconocer、 serとestar を区別する問題や、en , por , a , de , con などの前置詞を入れる問題は分かっていそうで、よく間違える箇所なので、文法を部分的にフォローしたいときにも使えます。例えば、serと estar の問題は、本のレベルが上がるにつれて難しくなります。文法を一通り終了した人は上級問題集をやってみて、間違った箇所があれば中級や初級に戻りながら弱点をカバーすることもできます。回答集もあります。写真は左から初級、中級、上級。(2003.12)
CURSO DE LECTURA CONVERSACIÓN Y REDACCIÓN
28章構成で、各章1人の有名作家について扱っています。作品はオクタビオ・パス、パブロ・ネルーダ、カミーロ・ホセ・セラなど、スペイン・ラテンアメリカを代表する有名作家の作品の1部を抜粋している。例えば18章はガルシア・マルケスの小説「Relato de un náufrago」。まず彼の略歴と小説の1部を読んだ後、文章の中で出てきた単語の同義語・類義語、反語問題、文法の応用問題などがあります。この教科書の文法問題で好きなのは、「antiquoと viejo」「finalと fin」「volverと volverse」などの区別を問う問題が多いことです。文学作品を1冊読むのはなかなか難しいけど、この本にはいろんな人気作家の小説、詩、戯曲などがバランスよく組み込まれているので、語彙を増やしながら読解力をつけるのに役立ちます(2003.12)
AL TELÉFONO (カセット付)
実際にスペイン人が電話で話しているスペイン語を聞き取るテキスト。「宅配の注文」「救急車を呼ぶ」「住居を探す」「鉄道の予約」「警察に通報」「留守番電話に伝言を残す」「電話で謝る」「求人広告の問い合わせを」など、約30種類ものカテゴリーがあり、さらにカテゴリー毎に2〜4個のヒアリング問題があります。電 話の呼び出し音や登場人物の話し方を聴くと、まるで自分がスペインにいるかのような気分になれます。泥棒に入られた婦人が警察に電話するところのシーンはいかにもスペイン人らしくて笑えました。テープの話し方が早いので、分かっていても書き取りに時間がかかるので、書き取り問題の時はテープを聴いた後、ネイティブの先生にゆっくり読んでもらうようにしています。(2003.12)
年代や様式別に10章に区切り、それぞれの時代の出来事や代表する作品の一部を読みます。例えば、17世紀のバロック文学を扱う3章の「バロック」では、図式を使って詩、演劇、小説の世界で活躍した人物を挙げ、次に年表を使って17世紀の歴史や社会、バロック文学の特徴と代表的な人物5人を紹介します。そして最後に、先の代表的な人物5名中2名の作品の一部を読みます。ここでは、ロペ・デ・ベガとカルデロン・デラ・ガルカの作品を扱っています。またスペインだけではなく、南米文学も取り上げヨーロッパとラテンアメリカをまたぐ文学の歴史について理解できるように配慮しています。スペイン語で文学作品を読んでみたいけれど、何を読んだら良いのか分からないという方は、このテキストでいろいろな作家の作品を読んでから決めるのも良いでしょう。文学の背景が見えてくると同時に全体像が把握できると思います。付属CDには、25作品の朗読が収められています。(2008.5)
おすすめ人:スペイン語学習歴約10年の生徒Sさん