-
Castellano
時事スペイン語
映画でスペイン語
テーマ別スペイン語
Publicidad
スペイン広告事情
スペインのCM
街角図鑑
Ocio
スペイン語の映画
こだわり音楽
注目の一冊
人気のお店
Saber Vivir
留学と移住
スペイン旅行案内
Novedades
おもしろサイト
スペイン生活雑貨
気になるスペイン人
Aprender
リベラルテ教室
学習の手引き
オススメ教材
先生の掲示板
ホームに戻る
留学と移住


navi
index に戻る
Y・Tさん (女性・23歳 現在留学中)
  訪問地:バルセロナ
学校:バルセロナ大学「Estudios Hispanicos」
滞在期間:2006年1月〜現在

 

 

いつからスペインに興味を持つようになりましたか?

高校生の時に美術の教科書で目にした“サグラダファミリア教会”の美しさに衝撃を受けたのが最初です。その後、本やテレビでスペインに関することを目にするにつれスペインへの憧れが膨らんでいきました。また、高校2年生の時に友人とスペイン国内をバックパックで旅行したのですが、バルセロナが一番印象的だったので、その頃からスペイン・バルセロナへの留学を意識するようになりました。


大学受験の際も、スペイン語が学べる大学を選びましたか?

当時はまだ自分の方向性がはっきりしていなかったので、様々な事を学んで視野を広げるために語学を専門にした大学は選びませんでした。現在通っている大学では、スペイン語は第3外国語でしか選択できませんが、奨学金制度があることを事前に知っていたので、休学して留学しようと考えていました。


奨学金留学制度の選定方法について教えて下さい。

大学3年生になってすぐの5月に留学説明会が開催され、6月末が応募の締め切りでした。応募の際は、「日本語とスペイン語で書いた志望動機書」「ゼミの先生の推薦書」「成績証明書」「留学先での学習計画書」などを提出しました。その後、スペイン語での面接があり、それに通過すると教員2人を相手に日本語での面接が行われました。これらの選考を経て合否が確定しました。


面接試験当時、語学力はどの程度でしたか?

文法や単語はある程度頭に入っていましたが、会話は挨拶程度でした。ただ、前年度にこの試験を受けた先輩から面接の内容を聞いていたので、試験対策として質問されそうな事と答えを作って丸暗記しました。また、スペイン語で作成した「志望動機書」も丸暗記して試験に臨みました。いろいろな質問を想定して、それに対する答えを用意していたので、面接だけは何とか乗り切ることができました。


留学するまでの準備期間について教えて下さい。

合否が確定したのは2005年9月末でした。大抵の学生は2006年9月から留学するので約1年間準備期間がありましたが、私の場合は、2006年1月から留学する予定だったので出発まで4ヶ月弱しかありませんでした。その短い間に入学手続きを済ませ、留学ビザを取得しました。


留学前の不安材料は何でしたか?

語学です。十分にできていなかったので留学決定後に語学塾に通ったり、ラジオ講座を聴いたりしました。


バルセロナでは主にカタラン語が使用されていることに抵抗はなかったですか?

もちろん抵抗はありましたが、私が通うバルセロナ大学の外国人向けスペイン語・文化コース「Estudios Hispanicos」ではスペインの標準語であるカステジャーノ語で授業が行われると聞き、ひとまずホッとしました。


コースの開始日について教えて下さい。

「9月から始まる1年コース」と「半期コース」(1学期/9月〜12月)(2学期/1月〜5月)の2つがあります。私が受講したのは「半期コース」でそれも2学期から入学しました。入学前は、クラスの皆についていけるかどうか、友達が出来るかどうか不安でしたが、実際始まってみると大半は2学期から入学した生徒ばかりだったので安心しました。


授業内容について教えて下さい。

午前中に開講される語学クラスは「文法クラス」と「実践クラス」があります。1週間に1時間半の授業が全部で6コマあるのですが、私の場合、月曜日に文法クラス2コマ、火曜日はなし、水曜日に文法クラス1コマ、木曜日に実践クラス1コマ、金曜日に実践クラス2コマです。クラスはレベル別に編成され、生徒数は各クラス20名程度です。

午後から文化クラスが始まります。「美術」「歴史」「映画」「現代経済」「文学」「カタラン語と文化」など約15科目の中から自分が受講したいクラスを自由に選ぶことができます。クラスはレベル別に2つに分けられ、スペイン語初級者が「Aグループ」、中級者以上が「Bグループ」です。ちなみに私は「Aグループ」で、2学期は「地理」「現代芸術史」「現代スペイン:社会と制度」「現代史」を受講しました。


外国人生徒の内訳について教えて下さい。

バルセロナ大学はアメリカにあるいくつかの大学と単位交換プログラムを結んでいるので、全体的にアメリカ人の生徒が多いです。私が在籍している語学クラスでも、主にアメリカ人の生徒が多く、他には、イタリア人、インド人、オランダ人、イギリス人、ベラルーシ人がいます。ただ、時期やクラスのレベルによって外国人の割合は異なります。例えば、夏に受講していた「経済とビジネス」クラスでは、8人中日本人が2人で、他は台湾人、ブラジル人、オランダ人、ポーランド人、チェコ人、ルーマニア人が各1名いました。


授業では何が一番難しいですか?

欧米人の生徒のように積極的に発言することです。私はどうしても一旦考えてから言葉にするので、発言に時間がかかります。また、文章を読むのも、彼らは圧倒的に早いので、ついていくのも大変です。文法も日本で勉強して来なかったので苦労しました。日本からの留学生は外国語大学でスペイン語を専攻している方ばかりだったので、日本人同士の間でも私は圧倒的に遅れを取っていました。


大学の試験はありますか?

学期の終わりに試験があります。語学試験は、「文法」と「実践」の2科目です。文化クラスの試験は科目によって記述形式とマークシート形式に分かれています。私は、授業中に書き取った板書やメモを復習して試験に臨みました。ただ、「歴史」のテストは歴史用語や人物名を覚えるのが大変だったので、まずは日本語で書かれた歴史本を読んで、流れを日本語で整理しました。


ホームステイについて教えて下さい。

昔オーストラリアでホームステイをしていた事があるのですが、あまり良い思い出がなかったので、スペインではホームステイを望んでいませんでした。今回の留学では、リベラルテのルームメイト募集広告で見つけた日本人女性の方のピソ(アパート)に住んでいます。


授業以外で習い事をしていますか?

現在同居している方に紹介されてアフリカンダンス教室に通っています。最初は全く踊れず体がカチカチになっていましたが、教室の雰囲気が良かったこともあり続けています。皆の前で一人づつ踊る場面もあるのですが、今では全く恥ずかしがらずに楽しめるようになりました。スペイン人の輪に入って、自分を表現することで精神的にも多くの実りを得ることができました。


放課後はどのように過ごしていますか?

特別なことがない限り、図書館で予習と復習に追われています。あまり課題がない日は、街をブラブラ歩いてお気に入りの店を探したり、美術館に行ったりしています。また週1回、インテルカンビオ(交換授業)をしています。相手は私よりずいぶん年配でとても知識豊富な方なので、スペイン語だけにとどまらず、この国の社会や文化についても教えてもらっています。


日本から持って来た方が良いものについて教えて下さい。

留学する時、日本の空港で預けたスーツケースがバルセロナに届かず、最終的に紛失してしまったので、あまり良いアドバイスはできません。むしろ、“人間、なんとか生きていける”と思いました。聞くところによると、お気に入りの日本語の本、文法書、日本茶のティーパック、寿司キッドのようなものが役に立つそうです。


これから留学される方へアドバイスをお願いします。

留学の計画や準備は早めに始めるべきだと思います。私のように4ヶ月で準備を済ませるのは本当に大変でした。語学も日本にいる時から勉強していた方が、より充実した留学生活が送れるかと思います。

後は、自分なりの「留学計画書」を持っていた方が良いのではないでしょうか?現地で過ごすうちに計画は変わるかも知れませんが、まずは、“自分は何のために留学して、何が見たいのか?その為には何をする必要があるのか?”など一度考えてみてはいかがでしょうか?

留学する人の中には“単位交換のため”や“なんとなくと”いう学生も多いようですが、長いようであっという間に終わってしまう貴重な留学生活ですから、自分の指針の持ち方次第で最大にも最小にも活用できると思います。私は幸運にも、奨学金試験を受ける際に志望動機をしっかり持たなければならなかったので、今では迷いながらも何とか自分なりに充実した日々を過ごしています。

留学(またはその決断を)という新たな経験を目の前に不安も大きいかと思いますが、それだけに自分自身でなぜスペイン留学なのか、自分は何をしたいのかを一度ゆっくり考え、自分にゴーサインが出せたら、飛び込んでみるのもいいのではないかと思います。

月並みな言い方ですが、留学は語学習得だけではなく視野が広がり、今まで知らなかった自分にも出会うことができます。また人種の異なる友達と机を並べて勉強する事で、他人を受け入れることもできます。留学はこんな素晴らしい機会を与えてくれるのですから、最大限に生かせば、きっと素敵な人生になると思います。

 
(インタビュー・2006年12月)

 

(c) Copyright 2002-06 Liberarte. All Rights Reserved.